
選択肢のひとつとして —知っておきたい「睡眠改善薬」の基礎知識
2012年12月19日
毎晩ではないにしろ、「なかなか寝つけない…」「眠りが浅いな…」と感じた経験は誰しもお持ちのはず。そんな方に向けて市販されている「睡眠改善薬」をご存じでしょうか。医師から処方される「睡眠薬」と、ドラッグストアで買える「睡眠改善薬」、その違いとは?どんなときに服用するものなの?さまざまなギモンについて、睡眠改善薬「ドリエル」を発売しているエスエス製薬株式会社を訪ね、マーケティング本部ブランドマネージャーの浦嶋紀久子さんにお話を伺ってみました。

エスエス製薬株式会社マーケティング本部ブランドマネージャー 浦嶋紀久子さん
何が違う?「睡眠改善薬」と「睡眠薬」

エスエス製薬から発売されている睡眠改善薬「ドリエル」
睡眠改善薬「ドリエル」が発売されたのは2003年のこと。薬局や薬店で購入できるOTC医薬品としては日本で初めて「不眠」に対する効能を取得しました。ただ、ひとえに「不眠」といってもさまざまなタイプがあります。「ドリエル」の場合、具体的にどんな症状を緩和してくれるのでしょうか?
「寝つきが悪い、眠りが浅いといった一時的な不眠の症状を緩和するお薬です。服用のタイミングは就寝30分くらい前が目安で、個人差はありますが服用してから30分〜1時間で効果が現れます。あくまでも“一時的な不眠”というところがポイントで、不眠の症状が1週間以上続いたりする場合は一時的とはいえませんので、その際は医師の診断を仰いでください」(浦嶋氏)
なるほど。なにかと忙しい現代社会においては、不眠症とまではいかないまでも、なかなか寝つけない日があったり、眠りが浅いと感じる日があるのはごく自然なことかもしれません。そんな時のためのお薬というわけですね。では、医師の処方によってのみ入手できる「睡眠薬」とは、どんな点が違うのでしょうか?
「突然極端に眠くなるものではなく、いわば自然な睡眠を後押ししてくれるような効きかたが期待できます。作用するしくみや成分も異なっていて、『ドリエル』の場合は風邪などの症状を抑える目的で広く使われている成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩)が持つ、眠気をもよおす作用を応用して開発されました」(浦嶋氏)
疲れやストレスから生じる睡眠リズムの乱れをリセット
予期せぬタイミングで訪れる、一時的な不眠。現代社会では、実にいろいろなケースが考えられます。
「たとえばですが、明日大事な会議を控えていて、ゆっくり眠って英気を養いたいのに、神経が高ぶってなかなか寝つけなかったり、心配ごとがあって夜中に目が覚めてしまうこともあるかもしれません。普段はよく眠れている方でも、ときどき眠りについて悩むケースは少なくないと思いますね」(浦嶋氏)
寝つきの悪さは、眠りについての悩みを自覚できるぶん“わかりやすい”ケースといえそうです。しかし、「ドリエル」は「睡眠改善薬」であって、「睡眠導入薬」ではありません。寝つきが悪いと感じた時以外にも、服用に適したタイミングがありそうですが…。
「やはり、日本人の特性かもしれませんが、“睡眠を削ってつい頑張りすぎてしまう”傾向がよくあると思います。疲れがたまり、生活のリズムが乱れてしまって、本来疲れをとるための睡眠にまで悪影響が出てしまう…そうなるとまた日中の仕事や家事の効率が下がってしまい、ストレスがたまる…そんな悪循環を断ち切るためにも、睡眠改善薬は有用だといえますね」(浦嶋氏)

ドリエルのイメージキャラクターでおなじみのレオニャルド・フミンチさん。フミンチさんもサラリーニャンとして頑張っているため、睡眠のリズムが乱れがち。ついつい会議中に眠くなってしまうこともあるようです。
「眠り」そのものが問題だと気づいていなくても、ぐっすり眠れないと疲れを体に感じたり、お肌が荒れたりと、さまざまな面に影響が出てくるもの。また、日中にだるさや眠気を覚えたり、“明日は休み。今夜こそぐっすり寝よう!”と思った時にも期待できそうです。
「眠れない」というと、どこか病的なイメージがつきまといがちですが、「一時的に眠れない」ことは、現代人にとってはよくある話。そんな時、睡眠改善薬を選択肢のひとつとして捉えてみるのもよいかもしれませんね。
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