ねむりのはなし [ねむりと上手に付き合う]

眠りを司る“体内時計”の秘密に迫る

2011年11月8日

脳の中の時計が眠気を生み出す

なぜ私たちは、夜になると眠くなり、朝になると目を覚ますのでしょうか?

その答えを握るのは、私たちの体の中でリズムを刻む“体内時計”の存在。朝起きて夜眠るのも、体内時計の「リズム」によるものなのです。

この体内時計は脳の中、ちょうど目の裏側にある視交叉上核という場所で目からの光を受け、睡眠と覚醒や体温、ホルモンの分泌など、約24時間周期のリズムを刻んでいるのです。この大よそ一日のリズム、「概日リズム」の調節によって、私たちは毎日眠くなったり目覚めたりしているのです。

「サーカディアン」とは、ラテン語で“約(サーカ)一日(ディアン)”という意味です。“約”という言葉がしめすように、サーカディアン・リズムはびったり24時間ではなく、個人差もあると言われています。

しかし、社会の時計は24時間。そのうえ、現代社会には、環境や生活習慣などから、体内時計を狂わせがちな要素がたくさんあります。ですから毎日のリセットがとても大事なのです。

日本にいながら「時差ボケ」がおきている!?

普段は意識することが少ない体内時計ですが、海外旅行で4時間以上時差がある地域へ移動すると、体内時計と現地の時間との間のズレで「時差ボケ」が生じ、体内時計の存在を意識しますね。

時差ボケは、現地の時計と体内の時計が大きくズレている状況で感じる体調不良です。毎日の生活リズムが規則正しくないと、日本にいながら時差ボケと同じような状態になってしまいます。

眠りのリズムは朝整える

私たちは、毎日体内時計をリセットしています。リセットのきっかけは、「規則正しい食生活」、通勤・通学などの「社会との接触」などがありますが、中でも最も影響があるのは「朝の明るい光」です。つまり、毎日朝日を浴びて体内時計をリセットしているということですね。

目覚まし時計をたくさん用意する、携帯のアラームでスヌーズに工夫をする、など、朝の目覚め方は人によってさまざまですが、研究の結果からは、徐々に明るくなるような環境で起きる方法が、スムーズな目覚めに一番効果があるようです。

目を閉じていてもまぶたを通して光を感知し、脳にある時計へ朝であることを知らせます。眠りに就くときは、安心安全のためや真っ暗にして眠るためにカーテンを閉めておきたい人もいるかもしれませんが、目覚めのためには朝日が入って徐々に明るくなる方が望ましいのです。

【コラム執筆】

鍛治 恵(睡眠改善インストラクター・NPO法人 睡眠文化研究会)
NPO法人 睡眠文化研究会 http://sleepculture.net/

ページトップへ

ページトップへ

ねむりラボ Facebook