ねむりのはなし [ねむりと上手に付き合う]

【季節とねむり】新生活の「眠れない」「起きれない」への対処法は?

2012年4月4日

朝型は一日にしてならず! 徐々にリズムを整えよう

前回のコラムでお話ししたように、春は就職や進学などで生活リズムが大きく変わる時期。新社会人は特に、学生時代の夜型生活や自由な生活リズムから卒業して、朝早く決まった時間に起きるようになる人も多いでしょう。

夜型から一気に朝型生活にすることは、海外旅行の時差ぼけをムリにでも解消しようとするようなもので、体に負担がかかります。これまで夜型の生活をしていた人は、毎朝起きる時刻をすこしずつ一定にする、目覚めたら太陽の光をしっかり浴びる、などを心がけて、少しずつ体を慣らしていきましょう。もちろん、夜更かしは禁物です。

慢性的なストレスが不眠をつれてくる

新生活や新学期で環境が変わりやすい春は、ストレスを感じやすい時期。ストレスが溜まりすぎると、安眠が妨げられて睡眠の質が低下しやすくなります。ストレスにもいろいろな種類がありますが、一時的な急性ストレスより、慢性的なストレスの方が不眠を長引かせ、体調にも影響を与えやすいと言われています。
とはいえ、仕事や人間関係などからくる心理的ストレスは、すぐには解消することができないもの。ストレスが慢性化すると、寝ているようで眠れてないという不眠の症状や、抵抗力の低下、気分不良といった状態におちいりやすくなります。原因は、ストレスによって緊張状態が持続することで、自律神経のひとつである交感神経が刺激され、ホルモンが分泌過多を起こしてしまうため。本来なら日中の活動のために分泌されるべきホルモンが、夜になっても分泌され続ることで、眠りを妨げてしまうのです。

ストレス解消を助けてくれるノンレム睡眠

その逆に、しっかり睡眠をとることができれば、ストレスが早く解消することがわかっています。理由は、ノンレム睡眠に不要な記憶を消去する働きがあるため。眠りが、ストレスのもととなる記憶や感情を減らす手助けをしてくれるのです。
そのためストレスが溜まってくると、眠れなくなる一方で、体の予防的反応としてやたらと眠くなるという現象が起こります。ストレスには、眠りを妨げると同時に睡眠の要求量を増やすという相反する働きがあるのです。

睡眠リズムを整えてストレスと上手く付き合おう

ストレスの多い生活を続けていると、平日にストレスを溜め込み、ストレスが減る週末には爆睡…といったようなサイクルにおちいる危険性があります。平日と休日で生活リズムが大きく違うと体内時計が乱れやすくなるので、週に何日かは早めに休息を取るなどして、ストレスを軽くするよう心がけましょう。
ストレスが溜まってもムリしてそのままにしていると、自律神経が乱れ、疲れているのに眠れない、いくら寝ても眠いといった睡眠のトラブルが起きやすくなります。ひいては、うつを引き起こす場合もあるので注意が必要です。
一方で、適度なプレッシャーやストレスは、やる気を引き出し、目覚めを促す原動力にもなります。自分の心の中でプラスに感じるような、ほどよいストレスは、生活にある種のメリハリを与え、睡眠覚醒リズムを整えるのにも効果があると言われています。自分が抱えているストレスを放置せずに見つめなおし、心と体を助ける規則正しい睡眠リズムを手に入れて、気持ちの良い新生活を過ごしてください。

参考図書:
鳥居鎮夫著「体のリズムを生かす安眠術」山海堂、白川修一郎編「睡眠とメンタルヘルス」ゆまに書房

【コラム執筆】

鍛治 恵(睡眠改善インストラクター・NPO法人 睡眠文化研究会)
NPO法人 睡眠文化研究会 http://sleepculture.net/

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